ファッションが教えてくれたこと

「プラダを着た悪魔」のモデルになったアメリカンヴォーグの編集長をドキュメントした映画、
「ファッションが教えてくれたこと」は世界のファッション誌の最高峰、ヴォーグ、パリヴォーグ、イタリアンヴォーグと映画ファッションが教えてくれたことの主役、アメリカンヴォーグの編集長のキャリアウーマンとしての人間像に興味をかきたてられました。

ファッションだけを追求しながら、売れる本を創る美意識と感性、そのうえにビジネスに長けている才能を持った人物がヴォーグを引っ張っている。

ファッションという華やかな専門職の人たちを束ねて、毎月電話帳の厚みほどのあるヴィジュアルページを、創っていく精神力は並大抵ではない日常があることは想像できます。

強い意志と冷静な判断、感情に振り回されない、自己コントロールを気が付かないうちに訓練する素質を持って生まれた人です。
彼女は、怒りを面に出さないことをすることが、良い仕事ができるのだとも言っています。

編集長のお嬢さんのインタビューで感心したのは、ファッション界は、普通の世界では考えられないこだわりを持った人が多いので、特殊な世界では自分はやれる自信がないと客観的に答えている。

法律家になるために大学受験に励んでいるさっぱりしたお嬢さんは好印象でした。

私も足元にもお呼びませんが、衣装やメイク、美術やインテリアなどに常にこだわってきましたから、そういった執着心の仕事の取り組み方は、自己主張を常にしていることなので、キレイなもの芸術的ではないものは受け入れがたい点を持っているような気がします。

彼女は、英国でジャーナリストの父を持つ家庭で育ち、ヴォーグの編集長として、使命を持った人です。
アメリカの経済、世界のファッション産業にも貢献している素晴らしい力を持った人ですね。

日本ではこんなクリエーターが育つ環境にないに等しいのが残念です。
彼女のような先が見えている編集長は、70年代から80年代を大きく飾ったアンアンの淀川美代子氏くらいですね。


(C)20TH CENTURY FOX

(C)20TH CENTURY FOX

(C)20TH CENTURY FOX