ローズ・ベルタンという無名のデザイナー

18世期後半ロココ末期には、ファッション雑誌が生まれて流行の変化のスピードは次第に速くなっていくのです。
流行の変化といっても変化するのはドレスの上に飾られる装飾でした。
リボン、縁飾り、レース、刺繍、ぼんぼん、羽根、オーガンジーなどさまざまな飾りが飾ざれ一人ひとりに合った色や、素材、質感をドレスに合わせて組み合わせをする装飾の、アイデアを考えて売ったのがマルシャン・デ・モード（服飾小売商）と呼ばれる今でいうスタイリスト的なプロが生まれたのです。

ローズ・ベルタンは花形のマルシャン・デ・モードでした。
マリーアントワネットは彼女を気に入り一年に300着ものドレスを作ったようです。
後になってマリーアントワネットは、ローズ・デ・ベルタンのことを「モード大臣」と呼ぶようになったとも言われています。

ベルタンは下層階級の生まれでしたが帽子商人をしながら、感性を磨き、マルシャン・デ・モードとなるのです。
シャルトル公妃の紹介で、マリーアントワネットのファッション相談相手になるまでになるのです。

パリのサントノーレに店を構えて、繁盛していましたが、フランス革命がおこりイギリスへ亡命しました。
また、マリーアントワネットの衣装も残されることなく、残っているのは王妃が受注した受注書と支払った金額だけは残っているのです。
国の予算を超える衣装代はマルタンの支払われていたというのですから驚きですね！