アニスキャンディー

毎日、日課になっている散歩をしながらアニスキャンディーを買った。
アニス独特の香りと味は身体を癒してくれるような、誰でも舐めていて感じるものでしょう。
フランスではハーブのことをティザーヌといい、厳密にいうと薬草茶です。

マエストロ（熟練した職人）がリキュールなどにアニスを入れて魚介類や鶏などの料理にクリームスープや、ソースにも使います。
消化剤として胃もたれを解消する効果があります。
さらに喉の痛みを鎮め、息の匂いを良くし歯磨きにも使われている薬草なのです。

また、母乳の分泌を促し、古代ローマ人やエジプト人ギリシャ人たちは魔除けにも使っていたらしいのです。

ヨーロッパのお菓子や食材によくアニスが使われているのは、免疫力を高める先人たちの知恵の賜物だと思います。
まだ葉っぱが若いころは野菜として、種のように見えるアニスは香辛料としても使います。

アニスは中国では八角と呼ばれ、北京ダックや杏仁豆腐の独特の風味は八角の甘い香りです。

30年余り前にモーリスメッセゲ氏の薬草療法、またはフィトセラピー（植物療法）としての勉強会に参加することによって、アロマセラピーも含むのですが植物の恵みに興味を持ち始めたのが20代の後半でした。

メッセゲ氏は私は農民ですと自ら言っていることに控えめな謙虚な方でした。
また、逆にいえば薬草を栽培し続けてきた先祖からの臨床結果を受け継いでいることと、それをさらに多くの著名人の難病を治した所以が「私は農民です」と謙虚なプライドにあらわされているように思い心の中で拍手を送りました。

私の仕事の領域は精油とティザーヌをよりクライアントの個性と植物の個性をコーディネイトできるようになることが希望であり喜びでした。
そんな訳で高価なローズやキャロットに比べて安価なアニスはクッキーやケーキ、菓子類に日常の食べ物に当たり前に使われているなんて幸せですね。
そして、欧米社会の香りと雰囲気を大切にする社会は素晴らしいと思います。