<ローマロケ>火の神、ヴェスタの女神はガスライターの女神(多岐川裕美さん)になった

ヴェスタ神殿はかまどの火の女神。
火が消えることはローマが滅亡することだと考えられていた時代に、火の見張り番は少女たちの役目でした。

その、ヴェスタ宮殿にローマから車で2時間くらいかかったと記憶しています。
白い大理石でほとんどの建造物は、創られ当時の繁栄ぶりを感じさせてくれました。

広い古代の神殿の中で撮影を始めるには、いろんな許可や取決めをクリアーすることからです。
海外で撮影をスムーズに安全に行うために、広告制作には欠かせないのです。


私たちスタッフは8日前からローマに入り、演出家とカメラ、プロデューサーはロケーションハンティングと段取り作りのための打ち合わせを入念にします。

その期間は私たちスタッフは何もすることがないので、カメラマンの弟さんの奥さんがローマ人なので生活習慣や風習など学ぶことができました。

中でもトレビの泉の近くにある手袋専門店や、オーダーシャツの店、皮製品ばかりの商店街など、日本にはない皮の製造から販売までを扱っている専門店なども探すことができて得した気持ちになりました。

フランス人とベルギー人のコーディネイター、通訳、立ち合いはシシリー島からマフィアの中年男性が仕切りをします。
ローマから南はカソリック教徒がほとんどらしく、様々なしきたりが生活の中でシステムになっているようで安全のためにシシリー島へ事前に出向き依頼したようです。

この男性はとてもやさしくてシャイで気が利いていて出しゃばらないのです。
食事の時など、何故か私に話しかけてきてイタリア語も話せない私と会話が」成り立っていました。
(彼のエピソードはまた別の機会に書きたいと思います。)

多岐川さんは不思議がって、「何語で話ているの?」などと聞いてきたくらいでした (笑)

ベスタの女神の衣装は古代ローマギリシャのイメージ。
布をドレープさせ、身体に纏いつく素材、シルクデシンとジョーゼットを使いました。

水をはった池のようなプールの際に彼女が立つと風が吹いて、裾の布が揺れて風とともに動き出したのです。
まるで、ヴェスタの女神の魂が歓迎しているようでした。

風は神の息吹と聞いたことがありますが、いろんな場所に行って面白いのは、時間空間を超えた一瞬に遭遇することです。



ローマ古代遺跡ロケーションの話はまだまだ続きます。


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